糖尿病網膜症は、
年間約3,000人の失明を引き起こします。
抗VEGF治療
アクセス良好天神 / 日本眼科学会 認定専門医
糖尿病網膜症は、
年間約3,000人の失明を引き起こします。
抗VEGF治療
アクセス良好天神 / 日本眼科学会 認定専門医
ヒトの眼で映像の入力を担当しているのが網膜です。網膜の中でも、視力に重要な細胞が集中しているのは黄斑(おうはん)と呼ばれる網膜の中心部です。黄斑は、ものを見るために一番重要な部分で、ものの形、大きさ、色、奥行、距離などの光の情報の大半を識別しています。この黄斑の中心部には中心窩という最も重要な部分があり、この部分に異常をきたすと、深刻な視力の低下が起こります。
網膜静脈閉塞症には、2種類あります。
違いは、静脈の閉塞部位によります。ひとつは「網膜内」で起こるタイプ、そしてもうひとつは「視神経内」で起こるタイプです。
「網膜内」で 起こるタイプ |
「視神経内」で 起こるタイプ |
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静脈の分枝で閉塞 網膜静脈分枝閉塞症 (網膜内) |
静脈の本幹が閉塞 網膜中心静脈閉塞症 (視神経内) |
正常黄斑部の断面
黄斑浮腫
網膜静脈閉塞症は、網膜の血管(静脈)が目詰まりを起こし(閉塞)、黄斑部網膜がむくんだり(黄斑浮腫)、出血で見えにくくなる病気です。
目詰まりしたホース(静脈)に水(血液)を流すと、やがてホースの内圧が高まり、 穴が開いて水が飛び出し、周り(網膜)を水浸しにしてしまうのと同じことが、眼底で起こっています。
この病気は、動脈硬化と関係があり、血圧の高い方、高脂血症、慢性腎臓病の方で発症するリスクが高いことが知られています。男性では 40 代以降、女性では 50 代以降に、加齢とともに発症しやすくなります。
日本人では40 歳以上の約 50 人に 1 人( 2.1 %)に発症します。
視野が欠ける
中心がぼやける
網膜静脈閉塞症は、静脈の閉塞で網膜にむくみ(浮腫)や出血が起きることで、急激に視力が低下し、視野が欠けたり、もやがかかったように 見える症状が現れます。
視力の経過はさまざまです。ただし、黄斑浮腫が長期化すると、視力は回復しにくくなります。
時間が経つと、閉塞した網膜の毛細血管も閉塞します。(虚血)
虚血状態になった網膜に新生血管/しんせいけっかん)が生じ、新生血管が成長して硝子体へ伸びていくと硝子体出血(しょうしたいしゅっけつ)や網膜剥離が起こり、失明の危険性が増します。硝子体出血や網膜剥離の予防のために、網膜光凝固を実施したり、治療には硝子体手術をすることがあります。
網膜中心静脈閉塞症を発症後、約3ヵ月が好発時期の合併症です。
血管新生緑内障は、眼圧を一定にするために眼球内を循環している「房水(ぼうすい)」の流れる部分に新生血管が発生して、房水の流れが止まり、眼圧上昇がして緑内障を起こす合併症で、失明のリスクがあります。
予防のために、網膜光凝固術を実施することがあります。治療は硝子体手術、眼圧を下げる点眼が主な治療法です。
視力の低下や見え方に異常がない場合は、経過観察します。経過観察中に、視力低下や見え方に異常を感じた場合は、直ぐに受診する必要があります。
視力が低下した場合は、黄斑浮腫を改善する治療をします。治療法は 主に次の5種類から、眼の状態に適したものが選ばれます。
静脈からの血液や水分の漏れを抑える薬を眼内へ注射(硝子体内注射)し、黄斑浮腫を改善する治療法です。
網膜を焼き固めて、水分(浮腫)を減らしたり、新生血管の発生を抑えて、硝子体出血、網膜剥離や血管新生緑内障を予防する治療です。病気の状態によっていろいろな凝固法があります。
イメージ図
硝子体を切除して浮腫を軽減したり、硝子体出血や網膜剥離を治療する手術法です。
静脈からの血液や水分の漏れを抑制する薬を注射する治療法です。
網膜の血管を広げる薬を服用する治療法です。
正常な黄斑の網膜断層像
黄斑浮腫の網膜断層像
ヒトの眼で映像の入力を担当しているのが網膜です。網膜の中でも、視力に重要な細胞が集中しているのは黄斑(おうはん)と呼ばれる網膜の中心部です。 黄斑は、ものを見るために一番重要な部分で、ものの形、大きさ、色、奥行、距離などの光の情報の大半を識別しています。
この黄斑の中心部には中心窩という最も重要な部分があり、この部分に異常をきたすと、深刻な視力の低下が起こります。
黄斑症は、網膜の血管壁(毛細血管)が弱くなり、血管から血液の水分、たんぱく質や脂質が漏れ、黄斑部網膜がむくんで(黄斑浮腫)、見えにくくなる病気です。
弱くなったホース(血管)に水(血液)を流すと、やがてホースから水が漏れ出し、周り(網膜)を 水浸しにしてしまうのと同じことが、眼底で起こります。
焦点が
合わない
色あせて
見える
変視
(歪んで見える)
視野欠損
視力の経過はさまざまです。ただし、黄斑浮腫が長期化すると、視力は回復しにくくなります。
日本人の糖尿病患者さんのうち糖尿病網膜症にかかっている割合は、約 15 %とされ、約 140万人が糖尿病網膜症にかかっていると推定されています。
糖尿病網膜症は、年間約 3,000 人の失明を引き起こし、
成人の失明原因の第2位、50〜60代では第1位となっています 。
正常眼底
単純糖尿病
網膜症
前増殖糖尿病
網膜症
糖尿病では網膜にはりめぐらされている細かい血管(毛細血管)が高濃度の糖に長期間さらされると、毛細血管が壊れ始め重大な障害が起こります。
眼底で見られる最初の変化は、毛細血管瘤と呼ばれる血管のコブが現れます。 このふくらみが破裂すると出血して、壊れた毛細血管からは血液や血液の成分(たんぱくや脂肪など)が漏れ出します。
正常黄斑部の断面
黄斑浮腫
さらに、それが繰り返されることで血管壁が厚くなり、血管が狭くなったり、詰まったりして、血液が網膜に流れなくなります(虚血)。
血液が網膜に流れなくなると、虚血網膜で は新しい血管が作られ(新生血管)、硝子体(しょうしたい)まで伸びて、血液や酸素を取り込もうとします。
新生血管はもろく壊れやすいので、硝子体で出血を起こしたり、 硝子体内にできた増殖膜が収縮して硝子体と網膜を癒着させ、網膜を引っ張り、網膜 剝離(もうまくはくり)を引き起こすこともあります。
糖尿病網膜症と診断された方は出血等による失明以外に糖尿病黄斑浮腫による視覚障害にも注意が必要です。網膜の中心部には黄斑という重要な部位があります。糖尿病黄斑浮腫はこの黄斑に起こる浮腫(むくみ)です。 黄斑浮腫が発生す ると、網膜症の初期段階でも、視覚障害が起こることがあります。もし、ふだんの生活で見え方に異常を感じたら、すぐに眼科を受診しましょう。
糖尿病黄斑浮腫は、網膜内の毛細血管から血液成分が漏れ出すのを促すVEGF(血管内皮増殖因子:けっかんないひぞうしょくいんし)という物質によって引き起こされます。VEGF阻害剤による治療は、このVEGFの働きを抑える薬剤を眼内に注射することで血管 成分の漏れを抑さえ、黄斑浮腫を軽くする治療法です。
網膜を焼き固めて、水分(浮腫)を減らしたり、新生血管の発生を抑えて、硝子体出血、網膜剥離や血管新生緑内障を予防する治療です。病気の状態によっていろいろな凝固法があります。
イメージ図
硝子体を切除して浮腫を軽減したり、硝子体出血や網膜剥離を治療します。
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